梅毒について
梅毒とは
梅毒とは、主に性的な接触(他人の粘膜や皮膚と直接接触すること)でうつる感染症です。 感染すると長期間にわたって全身にさまざまな症状が現れ、治療しないでいると、脳や心臓に重大な合併症を引き起こす恐れがあります。国内の梅毒患者数は長年減少していましたが、近年増加傾向にあります。
梅毒の症状
梅毒の症状は4段階に分かれます。
1.感染後から概ね3週間後〜3ヶ月
性器や肛門、口唇などの感染部位に硬いしこりができます。 基本的にそのしこりには、痛みや痒みといった症状が伴いませんが、他の菌との重複感染があった場合には、症状が現れることもあります。
2.感染後から概ね3ヶ月以上
発熱や倦怠感、頭痛、リンパ腺の腫れ、のどの痛みや筋肉痛といった症状が現れます。
3.感染後から概ね3〜10年
皮膚だけでなく、骨や筋肉、肝臓や腎臓、その他様々な臓器にも、硬いしこりやゴム腫(ゴムのような腫瘍)ができ、ゴム腫は周りの細胞を破壊していきます。
4.感染後から概ね10年以上
心臓血管系、中枢神経系が侵され、大動脈瘤形成や大動脈破裂、神経障害といった症状を引き起こし重篤な状態に陥ります。
梅毒の原因
梅毒の原因は、「梅毒トレポネーマ」と呼ばれる病原菌です。精液や膣分泌液、血液、傷口からの浸出液などの体液に含まれています。梅毒トレポネーマは、人の粘膜や皮膚に接触することでうつり、人から人へと梅毒感染が広がっていきます。
日常の注意点
近年、患者数が増えています。不特定多数との性交渉を避けるようにしてください。また、コンドーム着用は感染リスクを低下させる効果はありますが、必ずしも100%の予防は出来ないため注意が必要です。