脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)とは、皮脂の分泌量が多い顔・頭に湿疹ができる疾患です。頭皮からフケ（白い粉状の皮膚片）がポロポロ落ちたり、しつこい痒みを伴ったりする症状が多く、脂漏性皮膚炎の可能性があります。全年齢で起こりうる病気ですが、生後2週～12週と思春期～40歳くらいの方に多い疾患です。成人が発症すると、慢性的・再発性がする場合が多いです。

脂漏性皮膚炎では、頭皮のフケが多くなったり、大きめのフケが頭皮にこびりつくような症状が見られます。また顔では、皮脂の分泌量が多い部分（眉毛や、小鼻（鼻の周り）、こめかみ、耳の裏側など）が赤くなったり、油っぽい皮がこびりついたりする症状が起きます。頭や顔に症状が出る方が多いですが、全身に症状が出る場合もります。 軽症の場合は、乾燥肌やフケ症などと勘違いされ放置してしまうことも多いです。ただ、一度症状が出ると自然治癒は難しいため、症状が悪化する前に医療機関の受診をおすすめします。

脂漏性皮膚炎は、生活習慣の乱れが関係していることが多い病気です。生活習慣を改善していくことで症状が改善することもあります。栄養ある食事をとったり、ストレスや睡眠不足を避けましょう。特に食事においては、皮膚の刺激になるような、脂肪、糖分、コーヒー、アルコール、香辛料などのとりすぎには注意しましょう。また、皮脂が原因となっている疾患ですので、適切な洗顔・洗髪で皮膚を清潔に保つことも重要です。